キャリアの棚卸しをして転職機会を窺って良い中堅社員
“失われた20年”に国際競争力を失い、構造転換を強いられた産業界では現政権の打ち出す成長戦略に沿って新たなビジネスモデルが根付きだしていますが、新しい業態に対応できる人材の不足を社外のヘッドハンティングで対応しようとしています。
バブル経済崩壊後、BRICSに代表される新興国や東南アジア諸国の経済成長が目覚ましくなり、また一方で、為替相場の円高傾向により我が国の経済成長を支えてきた主要産業がグローバル市場で維持してきたその国際競争力を一気に失いました。このバブル経済崩壊後の“失われた20年”に国内ではデフレ気味で、GDPの伸びない不景気な時代が続きました。しかしながら、3年半余り前にスタートした現政権の打ち出す経済成長戦略に沿って我が国の産業界では苦しみながらも徐々に産業構造の転換が進みつつあったわけです。昨今は既に観光産業の振興や農業の六次産業化あるいは、女性の社会進出推進策などの政策導入が進むにつれて今までになかったビジネスモデルの業態が根付きだしています。
こうして新しい業態が生まれてくる一方で従来型業態でもクラウドデータの活用やIoTへの対応等、今までと異なる視点で事業展開するニーズが高まり、従来型事業を続けているだけでは企業を発展させていくことのできないことが明らかになってきました。事業構造を大胆に変えるには社内に経営資源が十分でない上に人材育成している時間的な余裕がないわけです。このため、異業種でキャリアを積みながらスキルを磨いてきたタイプの人材をヘッドハンティングして今までの企業戦略や仕事の進め方を組み替える必要性があると考えています。そこで、事業の構造転換を急ごうとする企業では社内で人材を養成するのでは現実的な方法でないため、他業界で働く3、40歳代のキャリア豊かな人をスカウトすることを考えています。
こうした業務の依頼先が人材コンサルタント企業です。スキルを持った中堅社員が人材コンサルタントから声をかけられる機会が増えているはずです。彼らに転職を勧める仲介的な役割を担う職業として転職に余り前向きになっていない人にもキャリアの棚卸しをしてもらって異業種や異業界へヘッドハンティングする力量を持つ人材コンサルタント企業が狙いを定めて色々な提案を出しています。このため、チャレンジ精神のある中堅社員の中には新たな活躍の場が増えていることを知り、新たな職場で自分の積んできたキャリアを発揮したいと考える人も現れています。積極的に転職をしてキャリアアップすることが社会的にも認知されている時代ですから、スキルを持った中堅社員が平素からキャリアの棚卸しをして転職機会を窺うのに良い時代が訪れています。
企業が構造転換を図るため社外からの人材スカウティングに期待しています。また、積極的に転職してキャリアアップすることが社会的にも認知されている時代ですから、スキルを持った中堅社員は平素からキャリアの棚卸しをして転職機会を窺って良い時代です。
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